ASEAN経済の中心へ躍り出たベトナム ASEAN経済回廊の東側拠点しても注目される
今後は現在の驚異的速度の経済成長を維持したまま、モータリゼーションが進展し、ASEANの中進国であるタイやマレーシアを猛追する事が確実視される。
ASEANの時代
今後は長期に渡ってASEANの時代が間違いなく続くだろう。
人口約6億を誇るASEAN経済圏であり、それぞれの国の文化や言語の違いに加え、経済及び人口規模、インフラの整備状況は大きな差異がある、良い意味で圧倒的な多様性を誇る。
そのASEAN諸国の中でも特にベトナム、ミャンマー、カンボジア 、ラオスの4カ国だけで人口2億近くを誇り、圧倒的速度で経済成長を遂げている。
既に中進国入りしたタイやマレーシアの周辺にこうした莫大な経済成長の潜在力を誇る国々隣接する地理的アドバンテージは圧倒的である。
ASEAN諸国だけでも膨大な消費市場としての潜在力を持つ事に加え、インドに加え、中央アジアや中東といった経済圏へもアクセス可能なアドバンテージを持つ。
ミャンマーヤンゴン 中心部
東のベトナム、西のミャンマーとしてASEAN経済回廊の東西の拠点として、及びベトナム同様に驚異的速度で成長する国家ミャンマーは今世界で最も勢いのある国家の一つであると言える。南部地域へは日本、韓国資本の流入が顕著であり、北部都市へは中国資本の流入など各国が競って市場へ投資している。
カンボジア
日本人含め、欧米観光客に圧倒的人気を誇るシェムリアップに加え、イオンが進出し、商業施設の建設が相次ぐプノンペン、そしてリゾート地としての機能に加えて中国資本によるカジノシティーへと変貌を遂げているシアヌークビルなど多様な都市を有し、比較的外資規制が緩く参入がしやすい市場環境を提供しているカンボジア
米ドルが流通し、国民の英会話能力もミャンマー同様に非常に高く、1600万人の人口も潜在市場として魅力である。
ラオス
メコン川の水流を活かし、東南アジアのバッテリーと呼ばれ豊富な水力発電から得られる電力をタイなど周辺国へ輸出しているラオス
人口は700万人と少なく、内需が小さいため、積極的に製造業が進出状況には至っておらず、工業製品などを輸出へ依存する構造が続いている。
ラオス北部へは国境地帯の経済特区のカジノ他、中国資本の流入が多く見られる。
ルアンパパーンなどの世界最高レベルの人気を誇る観光都市を有しており、タイ語と近いラオス語など、ラオスのポテンシャルも非常に高い。
中央アジア市場
元ソ連圏の5か国で構成される中央アジアの人口は約7000万人に達し、今後も人口の増加が見込まれる。
以前までは中央アジア各国はあまり市場開放が進んでおらず、地理的にもアジアからアクセスが遠い地域でもあったが、カザフスタンやウズベキスタンをはじめ、観光ビザの緩和など市場開放路線へ舵を切っており、カザフスタンでは日本の展示会も開催された。
中央アジアは製造業の高度化が未整備の部分があるものの、豊富な天然資源を有し、欧州へは天然ガス、石油などを輸出し、欧州から製造品を輸入している。
今後は中央アジア各国の政府としても経済特区の制定や外資優遇策によって海外投資を呼び込み産業の高度化を図りたいところであり、レアアースを含む豊富な地下資源に対して多くの需要がある日本、中国、韓国などの先進国は積極的な投資を展開している。
特に中国の一帯一路は中央アジアを経由するプロジェクトであり、韓国からウズベキスタンへの直行便など中央アジア市場を重要視する意図が強く現れている。
東欧
東欧も成長市場としては有望であるものの、やはりASEAN諸国と比較するとその経済規模、人口規模で圧倒的に小さい。
安価な東欧の労働力を活かし、欧州への製造拠点として多くの西欧企業やアジア企業が現地に工場などを設立しており、近年ではポーランドの物価上昇もあり、ブルガリア、ルーマニア、モルドバといった東欧の国家が製造業で盛り上がりを見せている。
しかし、東欧は既に人口減少期に突入しており、特にシェンゲン圏内への移動が容易な事もあり、ポーランドやバルト三国などからドイツ、オランダをはじめとした西欧の経済強国へより良い就職機会を求めて人材の流出が顕著になっている。
東欧諸国としては若く、教育水準、技能水準の高い高付加価値人材の流出は極めて頭の痛い問題でもある。
また東欧は西欧と経済格差が依然として存在はするものの、交通インフラなどの基本的な社会インフラはASEANの新興国と比較にならないほど整備されており、爆発的なインフラ建設需要はあまり残っていない。
今後シェンゲン、EU加盟する国家は劇的に海外資本が流入する可能性も高いが、それでもASEAN新興国の莫大なインフラ建設需要と比較すれば経済波及効果は圧倒的な差異が生じる。
スリランカ
距離的にはASEAN諸国と比較し、より遠くなるが、それでも中東とASEANの中間に位置し、日本人観光客、欧米観光客で賑わうスリランカ
スリランカの主要生産品として茶葉や天然ゴムなどが挙げられ、海外に多く輸出されており、輸入品としては機械製品、石油などが多く占められ、貿易赤字が続いている。
特に石油が輸入製品の中で占める割合が非常に高く、貿易赤字縮小の為、太陽光エネルギーなどの再生可能エネルギーの開発が進んでいる。
コロンボ港は地理的に東南アジアの重要な貿易ハブであり、コンテナ取扱量も多く、近年ではその地理性の重要度から中国資本が多く流入しており、巨大規模の開発計画が実施され、中国人観光客も非常に増加してる様子。
首都コロンボの中心部のポート地区はベトナムハノイに匹敵するほど、人、車、バイクなどの密度が高く、凄まじい熱気に包まれている地域であるが、市内中心部においても外資の流入が他東南アジア地域と比較して少なく、物流の整備の弱さから商品の多様性では他東南アジアの都市と比較して大きく劣り、物価も意外と高い。
地理的に中東とアジアの中心に位置し、市内中心部及び空港近くにもビーチがあり、そして唯一無二の自然環境、遺産も豊富な為、外資規制の緩和がより進めば、観光市場も更に活性化し、大きく成長するポテンシャルを持っている国でもある。
退職者制度による富裕層の誘致
世界中から多くの移住者、退職者を惹きつけるASEAN中心都市 バンコク
世界中から多くの移住者を惹きつけているタイ、マレーシア両国は移住者及び退職者用ビザ制度を提供しており、両国を訪問すれば、その欧米退職者層の多さに驚く事が多い。
移住者層を惹きつけているのは首都のみならず、タイで言えばチェンマイ、パタヤ、プーケット、クラビ、マレーシアで言えばペナン島、ボルネオなど多様な地域に跨がる。
そうした退職者層が自国の年金を利用して、移住先で消費、又は現地で店舗、ホテル運営など現地に資本投下し雇用を創出しているケースも非常に多く、地域経済活性化への強い影響力を持つ。
退職者用ビザ制度としてはフィリピンが最もその条件が緩く当局が積極的にプロモーションを実施しているが、医療、交通など各種インフラがタイ、マレーシアと比較し圧倒的に未整備であるため、こうした点を向上しない限り、富裕層及び退職者層の誘致数の増加は困難がつきまとう。
日本経済は長期のデフレに直面しているが、逆に、こうした海外の制度及び環境を参考にし自国で活用すれば、より発展可能な余地も多くあると気づかされる。
SuperSaaSの予約画面はASEANの主要言語に多く対応している。
中国語簡体字、繁体字、ベトナム語、マレー語、インドネシア語、タイ語
DEMO画面にて言語変更及び実際の動作確認が可能
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